防音性能を確かめにDAIKENのショールームㇸ行く

展示場/見学会/ショールーム

今回建てる希望条件として、音楽教室のための防音室を予定しています。今の家では室内に箱状の防音室を後から設置するヤマハのアビテックスというものを使っていますが、今回は部屋全体を防音室にするつもりですので、どれくらいの音漏れが発生するか想像がつきません。
そこでショールームに実際の防音効果を体感しにいきました。

防音できる音の種類

音には2種類あり、空気を伝わる「空気音」と壁や床を伝わる「固体音」があります。
ピアノは音が空気を伝わる空気音がメインになっており、今回の防音室は空気音に対する防音になります。

サウンドデザイン/大建工業株式会社

防音室とは

そもそも防音と聞いて外部に対して音を完全に遮断するイメージがあるかと思いますが、完全に遮断するのではなく、外部に漏れる音を小さくすることが目的になっています。

アビテックスもドアの外ではうっすら音が聞こえてます。なので遮断したい発生音に対してどこまで下げるかがポイントになってきます。

快適に暮らせる騒音レベル

では、どれくらいの騒音なら問題ないのか、基準となる一覧ですが、静かに暮らせるレベルは40~50 dBが目安です。

40dBささやき声、昼の郊外住宅地
50dB小さい声、昼の都心住宅地、エアコンの室外機
60dB普通の声、車のアイドリング
90dB怒鳴り声
100dB若者のくしゃみ
サウンドデザイン/大建工業株式会社

今回の発生音はピアノ演奏(プロ)となるので、音量は100dBとなります。

選べる防音性能

防音室にもランクがあり、防音性能が異なります。ランクが上がればもちろん費用も上がります。限られた予算の中で費用対効果を見て、必要な部分にお金をかけたいと思います。

プレミアム防音とスタンダード防音

スタンダード防音の場合、低減できるのは-40dB
プレミアム防音では-50dBです。最近、スーパープレミアム防音というのができたようで、-60dB低減できるそうですが11畳を防音工事して仕上がりは8畳で550万と高級車が軽く買えてしまうくらいの金額でした。

普通の壁スタンダードプレミアム
基本−20dB−40dB−50dB

通常の壁とスタンダード、プレミアムでは壁の厚みが違ってきます。厚くなる分、部屋は狭くなっていきます。

サウンドデザイン/大建工業株式会社

・スタンダード防音
発生音100dB − 遮音40dB = 外部音漏れ60dB
目安費用 6畳約220万 10畳約300万
※床、壁、天井

・プレミアム防音
発生音100dB − 遮音50dB = 外部音漏れ50dB
目安費用 6畳約430万 10畳約550万
※床、壁、天井

人間の耳の感覚だそうですが、10dB下がるごとに外部に漏れる音は半減していきます。
住友不動産の壁の基準は基本−25dBだそうです。

メリット、デメリット

・スタンダード防音
メリットは費用が安くすむ。壁が普通の部屋より一回り狭くなるだけですむのでプレミアムよりは狭くならない。
デメリットは外部音漏れ60dBで普通の声、車のアイドリングと同じくらいなので、気になるレベルかもしれない点です。

・プレミアム防音
メリットは50dBまで下げれることです。ささやき声、昼の郊外住宅地と同じくらいなので近所への音漏れも問題ありません。
デメリットは2つ、まず壁がスタンダードより厚くなるのでさらに部屋が一回り小さくなり、グランドピアノ2台を置くのは厳しい点と費用ががかなり高いことです。

扉と窓

音が漏れる部分として扉と窓があるのですが、
扉の防音レベルは別でアドバンスとスペシャルに分かれており、アドバンスだと−30dB、スペシャルだと−40dBの遮音効果があります。

サウンドデザイン/大建工業株式会社

窓は専用のサッシはないので、既存のものを施工指示に従って設置します。サッシを外と内の二重に付けるほうが効果的でさらに距離を離して空気の層を多くすることとガラスの厚みをそれぞれ違うものにすることでさらに防音効果が高まるそうです。

60dBは大きすぎる?

プレミアム防音にしたいですが費用面を抑えたいので、できればスタンダードでいきたいところです。
まず60dBですが日中だとまだなんとかなりそうですが、夜間は気を使うレベルかもしれません。

防音室で試聴する

今回は防音室の外から聴いて体感するためにやってきました。早速、聴かせてもらいます。

ショールームにあるのはプレミアム防音室(-50dB)で扉はスペシャル防音(-40dB)でした。
今回提案頂いているのは壁、床、天井はスタンダード防音(-40dB)、扉はスペシャル防音(-40dB)なので扉の外に立って聞けば-40dBの防音効果を体験できます。

最初の発生音は90dBを鳴らしていただきましたが、全然気にならないレベルです。
さらに5dB上げてもうっすらなっているくらいの音でした。おそらく外にいれば何となく鳴っているが建物に入ったら聞こえないレベルです。

100dBになると鳴っているのがわかりますが、これも建物の中を想定して扉をもう一枚挟むとあまり気になりません。プレミアム防音室(-50dB)なので壁の外側はさらに聞こえづらくなっていましたが、スタンダードはさらに漏れるので扉の外くらいと考えておきます。

まとめ

扉の外からの音量は問題なさそうです。壁の外側の漏れも同じく-40dBと考えると当初、考えていたよりは漏れていません。
部屋はスタンダード防音にして扉はスペシャル防音にすることになりました。

DAIKENの担当者にさらに間取りを見てもらいながら相談したところ、当初は北側にあった防音室を隣家を意識して出来るだけ離れた南側に持ってきていたのですが、今の南側の位置でも北側の位置でも隣家への聞こえ方はそんなに変わらないということでした。

窓や扉からの漏れはあるがしっかり対策すれば壁くらいの音漏れに近づけることは可能なので、基本作りたい場所に作るのが一番良いとアドバイスを頂きました。このおかげで防音室の位置を再検討するきっかけになりました。

私たちの中では、隣の家から離さないといけないということばかり頭にあったので、目からうろこな出来事でした。思い込まずにプロに相談することが大事ということを学んだ日となりました。

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